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私の理解と治療方針

 投稿者:院長(資郎)  投稿日:2020年 4月 1日(水)23時35分7秒
  通報 編集済
  本日 日本生殖医学会からの声明を受け私の理解と今後の治療方針を記載させて頂きます。

新型コロナウィルス感染症の広がりを受け不要不朽の外出を控える様に連日報道が続いております。
収束の目処が立っておらず現時点では治療薬もワクチンも存在しない状態です。
通院するのに事電車に乗ったり待合室で待ったりも感染症リスクにはなりますが、
私は今回の声明を下記の様に理解しております。

1.妊娠中に新型コロナウィルス感染症に罹患すると感染症が悪化しやすくなるリスクがある。

これは新型コロナウィルス感染症に限らず高血圧や糖尿病その他多種の持病が妊娠により悪化する可能性があります。おそらくこれを特に問題視している訳では無いと思います。肺炎は重篤化し易いとは思います。報告はないもののコロナウィルス自体が胎児に影響は与えないと思います。

2.新型コロナウィルス感染症治療薬候補の一つに動物実験で催奇形の報告がある。

おそらくこれが今回の声明を出した大きな理由と考えます。
現時点で新型コロナウィルス感染症に有効とされる薬はありませんが、アビガン錠(富士フィルム)が有効な治療薬の候補とされております。
アビガン錠はインフルエンザ治療薬として開発され有効性は認められたものの副作用が多く一般には処方できない薬です。
その作用機序から新型コロナウィルス感染症にも有効では無いかと考えられ日本では昨日より臨床試験が開始されました。
まだ臨床試験の段階なので有効性が確認でき実際に処方されるのは早くても7月くらいでは無いかと言われております。
アビガン錠の副作用は多く 動物実験で催奇形が報告された以外にも重篤な肝機能障害や重篤な薬疹があり生産はされたものの一般には流通せず日本政府がインフルエンザのパンデミック感染の対策として200万人分をストックしている状態でした。また日本政府はアビガン錠の増産を指示しており有効な新型コロナウィルス感染症治療薬と推定されます。
アビガン錠は副作用の危険性が高く妊婦に限らず感染軽傷者や健常者に予防投与目的で処方されるものではありません。

コロナウィルス感染症は治療を行わなくても80%の方は自然治癒しており副作用も考慮するとアビガン錠が処方されるのは肺炎か肺炎の一歩手前の中等度か重症の方に限られます。重症化する方の殆どが60歳以上の方なので現在不妊治療中の方がアビガン錠処方の対象になる可能性はかなり低いと思いますが、7月以降に新型コロナウィルスに感染し重症化した場合に特に催奇形の高い妊娠6~13週の方は妊娠が理由で処方できない可能性があります。

3.不妊治療中の方には治療を延期する事も可能です。

現時点で体外受精を行っている方は今の周期に移植せずに一旦受精卵は凍結保存を行いコロナウィルスが収束するか安全な治療薬の開発或はワクチンの開発がされてから融解移植を行う方法もあります。

年齢に余裕のある方はタイミング法や人工授精もコロナウィルス感染症が落ち着くのを待ってから行った方が安全です。

上記が私の理解です。

当院の今後の治療方針として今までは受精卵の全卵凍結は行っていませんでしたが、
しばらくの間は希望の方には全受精卵凍結を行います。
希望の方は胚盤胞まで培養を行い胚盤胞に至った場合のみ凍結を行います。
新鮮胚凍結も追加培養後の胚盤胞凍結も料金は頂きませんが、
胚盤胞に至らなかった方は次周期の採卵料金を75,000円にさせて頂きます。(胚盤胞が凍結できるまで)
受精卵は凍結より1年間は無料で保存させて頂きます。この期間の融解移植料金はどちらも75,000円にさせて頂きます。

採卵料金の変更はありません。希望の方には今まで通りの新鮮胚移植も可能です。
初めから全卵凍結を希望される方はhMG製剤の少量併用も検討しております。(4月4日追記)

現在当院で凍結卵を保存中の方も若い間に受精卵のストックを希望されている方は全受精卵凍結を行います。

コロナウィルスの収束がいつになるか全くわかりません。
急な出来事で今後変更するかも知れませんがこの様な方針とさせて頂きます。
 
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